区役所の窓口で「帰化に使うので、住民税の証明書を5年分ください」と言うと、たいてい「課税証明書ですか、納税証明書ですか。何年度からですか」と聞き返されます。ここで固まってしまう人は、本当に多いです。
2026年4月から、帰化の審査で税金と社会保険料の納付を確認する期間が延びました(2026年3月27日の法務大臣会見)。東京法務局の案内(2026年9月4日更新)では、住民税の証明書は5年分、年金・健康保険などの社会保険料は2年分です。この記事では、何を何年分、どの年度で取ればよいかを、窓口でそのまま使える形にまとめます。
何を何年分そろえるか(会社員の場合)
確定申告の義務がない会社員について、東京法務局が挙げている書類は次のとおりです(中国の方向けの添付書類一覧)。
| 書類 | 年数 | メモ |
|---|---|---|
| 住民税の課税証明書(または非課税証明書) | 直近5年分 | 総所得金額が載っているもの |
| 住民税の納税証明書(または非課税証明書) | 前年5年分 | 未納額が載っていたら、前々年の分も |
| 住民税を期限内に納めた資料 | 直近5年分 | 通帳の写しや日付入りの領収書。給与天引きの期間は不要 |
| 源泉徴収票 | 直近1年分 | 転職して複数あるときは全部 |
| 年金保険料の納付証明 | 直近2年分 | 領収書の写し、ねんきんネットの印刷など |
| 国民健康保険料の納付証明 | 直近2年分 | 領収書や口座振替結果通知の写しでも可 |
| 社会保険料を期限内に納めた資料 | 直近2年分 | 給与から天引きされている会社員は不要 |
確定申告の義務がある人は、所得税の納税証明書(その1・その2)を直近3年分と、確定申告書の控えを直近1年分、追加で出します。個人事業主や会社役員はさらに増えるので、東京法務局のページで自分の区分を確認してください。社会保険関係の書類は、基礎年金番号、照会番号、アクセスキー、保険者番号、被保険者記号・番号をマスキングした(隠した)写しを提出します。
社会保険料の証明は、申請者だけでなく配偶者の分も要ります。申請者が世帯主で、同じ世帯に国民年金の第1号被保険者や65歳以上・75歳以上の家族がいれば、その人の分も出します。申請者を扶養する人が対象の制度に入っている場合は、その人の納付証明も必要です。あわせて、世帯全員分の健康保険の資格確認書の写し(またはマイナポータルの資格情報の印刷)も求められます。
「5年分」は何年度? 受付の時期で決まります
つまずきやすいのはここです。「令和8年度」の課税証明書に載るのは、令和7年(2025年)の所得です。しかも課税証明書と納税証明書では、求められる年度が1年ずれます。東京法務局は、受付の時期ごとに年度を示しています。
| 受付の時期 | 課税証明書 | 納税証明書 | 源泉徴収票 |
|---|---|---|---|
| 2026年9月〜2027年5月 | 令和4〜8年度(2021〜2025年の所得) | 令和3〜7年度(2020〜2024年の所得) | 令和7年分(2025年) |
| 2027年6月〜2028年5月 | 令和5〜9年度(2022〜2026年の所得) | 令和4〜8年度(2021〜2025年の所得) | 令和8年分(2026年) |
2027年1月以降(次の期間なら2028年1月以降)に受付をする人は、もう1年新しい源泉徴収票を求められることがあります。窓口では「帰化用に5年分」ではなく、「令和4年度から令和8年度までの課税証明書を5通」と年度で頼むと、一度で済みます。

抜けやすいのは「自分で払っていた時期」
給与から天引きされていた期間は、証明書だけで足ります。手間がかかるのは、自分で納めていた時期です。
- 転職のあいだに、国民年金と国民健康保険へ切り替えていた月
- 退職などで天引きから外れ、納付書で自分で払った住民税
- 引っ越しをした年(どの年度をどの市区町村へ請求するか、先に書き出しておきます)
- 配偶者(内縁を含む)や、生計を同じくする家族の分
この期間は、期限内に払ったことがわかる通帳の写しか、日付入りの領収書が要ります。国保に切り替えた年の領収書は、たいてい引き出しの奥か、もう捨てた紙袋の中にあります。口座引き落としにしていたなら、通帳の写しで足ります。
見る期間が延びたので、昔の遅れた支払いも審査の目に入ります。法務省は、素行が善良かどうかを犯罪歴や納税状況などから総合的に判断すると説明しています(国籍Q&A Q9)。払い忘れに気づいたら、申請の前に納めておき、相談のときに事情をそのまま伝えるのが近道です。
そろえる順番と、申請済みの人の確認
まず、この5年間を「給与天引きだった期間」と「自分で払っていた期間」に分けて書き出します。次に、自分で払っていた期間の通帳や領収書を探します。そのうえで法務局の相談に行き、自分に必要な書類と年数の指示を受けてから、年度を指定して証明書を取ります。
国籍証明書のように有効期限がある書類は、担当者から指示があってから取るよう、東京法務局は案内しています。早く取りすぎて期限切れ、という二度手間を防げます。
大臣会見は、4月1日から帰化の審査でこの運用を始めると説明しています。申請済みで結果を待っている人は、追加の書類が要るかを担当の法務局に確認してください。「法律は5年なのに、運用は10年」という住所期間の話は、2026年の帰化申請は5年か10年かで整理しています。
ここでの年数と年度は東京法務局の案内です。申請先が違う人は、管轄の法務局の最新の案内が優先です。
証明書を待つあいだに、申請書を進めておく
税金や年金の証明書は、市区町村や年金の窓口で取るしかありません。ただ、証明書をそろえる間に、申請書づくりは先に進められます。KIKADIYの無料プランで、帰化許可申請書と親族の概要をフォーム入力で作れます。履歴書はBasic(6,980円/人)から作れます。
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[…] 住民票・除住民票、特別永住者証明書の写し、運転記録証明書、税・社会保険の納付証明なども、同じページで求められます。2026年4月以降の税5年・社会保険料2年の整理は「帰化申請の税金・年金の証明書は何年分?」を参照してください。 […]
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